22 ED治療薬のジェネリック品

ED克服の最前線「性欲はガソリン、精力はエンジン」令和版 (フリーエディション)

シアリス、バイアグラ、レビトラなどのED治療薬を入手する場合、医師の診断を受けて院内で処方してもらうか、処方箋を出してもらい、薬局で手に入れることになります。

ED治療薬に処方箋が必要な理由を以下に説明します。ED治療薬は、健康な人が正しく服用すれば極めて安全な医薬品です。しかし、狭心症などの血管系の病気の治療のために硝酸剤を服用している人は、重い副作用を招く恐れがあるので絶対に服用してはいけません。このように、注意を要する医薬品だからこそ、処方箋が必要となるのです。

日本に潜在しているED人口（1,200万人前後と推定）の95％以上が、医師の診察を受けずにネット上の通販品を利用しているのではないかという調査報告があります。そして、こうした非正規ルートで流通しているED治療薬による健康被害は数多く報告されています。あとで詳しく説明しますが、非正規ルートで流通するものの大半は偽造品と考えて差し支えありません。ED治療薬の処方箋をもらうためには、医師の診察を受けなければなりませんが、ED治療専門のクリニックなら簡単な問診と健康チェックだけで済みます。思い切って専門のクリニックで診察を受けたほうが症状の改善にも精神的にも良いと思います。

国内の製薬メーカーがインターネットで20歳以上の成人男性に行った調査（2009年３月〜５月に実施）によれば、40歳以上の約６割が性機能の低下を自覚していると回答しています。年代によるEDを疑った経験のある人の割合は、

① 20代…………26,8％
② 30代…………37,5％
③ 40代…………60,8％

と、40代が高い割合を示し、ED治療薬もそれに比例して加齢に伴って服用率が高まる傾向にあります。さまざまなデータから、40代〜70代の男性の半数以上がなんらかの原因でEDの症状を呈していると考えられています。

医薬品には、医療機関で診察を受けた時に医者から処方される「医療用医薬品」と、一般の薬局・薬店で販売される「一般用医薬品」とがあります。医療用医薬品は、新しく開発・販売される「先発医薬品」と、先発医薬品の特許が切れた後に他の医薬品メーカーが製造・販売する「後発医薬品」とに分かれています。この後発医薬品のことを「ジェネリック（一般的な）医薬品」と言います。

ジェネリック医薬品は「先発医薬品と同じ有効成分を同量含んでおり、同等の効能や効果が得られる」と厚生労働省に認められたものです。一般に、先発医療品が世に出るためには、10〜20年程度の年月と数百億円単位の莫大な費用がかかります。こうした費用は薬の価格に含まれています。

しかし、ジェネリック医薬品は開発期間や研究コストを大幅に抑えられるため、価格を先発医療品よりも３〜５割程度安く設定することができます。薬の有効性や安全性は先発医薬品で確認されているからです。この価格面でのメリットは、慢性的な病気で長期間使用しなければならない薬の場合、薬代の大幅な削減につながることから、既に、高血圧、糖尿病、脂質異常症など、主に生活習慣病の分野で広く普及しています。

ジェネリック医薬品の普及は、利用者一人ひとりの自己負担ばかりでなく、国の財政や健康保険組合の負担などの軽減、国民医療費の抑制につながるという利点もあります。ただし、長い期間と大きな費用をかけて新薬を開発した先発医薬品メーカーを保護するため、その新薬を独占的に販売できる特許期間が設けられています。通常、20〜25年です。一般的に、ジェネリック医薬品メーカーは、その特許期間終了にタイミングを合わせて、独自製品の製造・販売をします。

ED治療薬の世界では、国内で流通している３種類のうち、最初に特許期間が切れたバイアグラのジェネリック医薬品が、わが国でも2014年５月に発売されました。同じ有効成分を同量含んでいるとは言え、厳密に言えば、ジェネリック医薬品は先発医薬品メーカーの出す純正品（真正品）とは別物となります。

厚労省は、医療費抑制のためにジェネリック医薬品を推奨しています。しかし、わが国は、厚労省の思いとは裏腹に、ジェネリック医薬品全体の普及は諸外国に比べてかなり遅れています。これは　→この続きはAmazonか、院内受付（新宿・渋谷）で手に入る書籍でご覧ください。

The forefront of overcoming ED “Libido is gasoline, vitality is the engine, Reiwa version

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