8　加齢臭とED

加齢臭は、加齢に併走して生じるもので、だれも避けることはできません。その臭いの強さは、酸化ストレスの程度に関係します。加齢臭は、新陳代謝に伴って体表の皮脂が酸化分解を繰り返し、「ノネナール」という物質に変化することで起こります。ノネナールそのものは、ローソクのロウに似た匂いで、本来は不快なものではありません。しかし、体内の酸化ストレスが進むとその量が増え、量が増えるに従って臭いがきつくなる性質があります。

加齢臭を左右する酸化ストレスは、体内の活性酸素がタンパク質や脂質、糖質などと反応して細胞や臓器に影響を及ぼし、細胞の老化を促したり、悪性腫瘍の原因を招いたりします。さまざまな細胞のうちでも、酸化ストレスの影響をもっとも受けやすいのは、血管内皮細胞だと言われています。血管内皮が傷つくと、血管に関係のある多くの生活習慣病を引き起こします。

40歳を過ぎた頃から強くなるという加齢臭は、皮脂が酸化分解を繰り返し、ノネナールに変化することで引き起こされ、酸化ストレスが高まれば高まるほどノネナールの量は増えていきます。つまり、加齢臭が強いほど酸化ストレスが高まっている状態だということです。代表的な生活習慣病である高血圧や脂質異常症の患者さんが、強い体臭の持ち主であることはよくあることです。臭いの強弱は生活習慣病のバロメーターとして役立ちます。

EDもまた生活習慣病の一種です。それは双方とも「動脈硬化」によって起こるからです。動脈硬化は血液の円滑な流れを妨げます。脳の動脈が硬化すると脳梗塞に、心臓周りの動脈が硬化すると心筋梗塞を引き起こします。EDは、その動脈硬化が陰茎で起きている状態です。臭いによってEDに気付くことができれば、動脈硬化を原因とする他の生活習慣病を防ぐこともできるはずです。

加齢臭対策の基本は、毎日の食生活を見直すことから始まります。ノネナールは活性酸素の酸化で発生しますから、抗酸化作用のある食品を多くとるようにするとよいでしょう。具体的には、ビタミンCやビタミンEを多く含む野菜や果物を多くとるようにしましょう。また、汗腺機能を高めて、たっぷり汗をかくこともノネナールの分泌を抑える効果があると言われています。半身浴など、入浴方法も工夫してみるとよいでしょう。

コラム

男性更年期を乗り越える！

男性の更年期は、女性ほどの明確な症状がないまま、いつのまにか静かに忍び寄って来ます。これはすべての男性が経験するわけではなく、始まる時期にも個人差があります。女性であれ、男性であれ、更年期はホルモンバランスの乱れが生じます。しかしながら、女性と男性では症状の現れ方が違います。

一般的に女性の更年期障害は急激に始まるものの数年で終わります。これに対し、男性の更年期障害は →この続きはAmazonか、院内受付（新宿・渋谷）で手に入る書籍でご覧ください。

The forefront of overcoming ED “Libido is gasoline, vitality is the engine, Reiwa version

ED克服の最前線 「性欲はガソリン、精力はエンジン」

令和版(フリーエディション) TOP

※転載不可。このフリーエディションは部分的に省略している部分がございます。

完全版入手方法