塗る早漏治療薬「トノス」
早漏はEDとは別の性に関する悩みの一つです。一般的に経験の浅い、若い方が緊張で陥りがちと思われていますが、年代に関係なく治療を受けている方は多くおられます。「勃たない」はおおごとですが、「早い」もまた一大事です。トノスは塗るだけで早漏を解消に導く薬です。
トノスの使用法
1. 早漏(男性性器神経衰弱症)に
使用量/1回 | 5mm/回(小豆大) |
塗布部位 | 亀頭部(亀頭冠) |
用法 | 行為の20~30分前に塗る |
作用時間 | 約1時間(のち徐々に消退) |
注意事項 :よくすり込むように塗ってください。麻ひ感が生じたら石鹸などで洗い落とす。なるべく少量から使用する(まれに効きすぎて勃起力が低下することがある) |
2. 勃起力、精力減退等に
使用量/1回 | 5mm/回(小豆大) |
塗布部位 | 陰のう下部 |
用法 | 陰のう部(睾丸)1日1回 |
注意事項 :いずれかの部位全体によくすり込むように塗る。改善が認められたら、隔日か週2回程度に塗る回数を減らす。 |
トノス概要
製品名・特長 | トノス 男性ホルモン軟膏剤 |
製薬会社名 | 大東製薬工業 |
外装箱イメージ | |
製品イメージ | |
総容量 | 3mg *約30回分 |
成分分量 | テストステロン 1g 男性ホルモン アミノ安息香酸エチル 10g 局所麻ひ剤 プロカイン塩酸塩 0.5g 局所麻ひ剤 ジブカイン塩酸塩 1g 局所麻ひ剤 ジフェンヒドラミン塩酸塩 0.5g 抗ヒスタミン剤 |
効能用途 | 男子更年期障害、男性性器神経衰弱症(早漏、勃起力減退、性器不全、精力減退、遺精、夢精等) |
製品価格 | 4,300円(税込) |
トノス添付文書 | |
・premature ejaculation remedy/Tonos |
・男性激素软膏剂/托诺斯 |
使用にあたっての注意事項はこのページ下 | |
この製品は要冷蔵です。必要に応じて院内では注意喚起、オンライン処方ではクール便などを使用してお渡し、お送りします。 |
早漏の診断基準
早漏とは想定されるより射精までの時間が短いことを指します。しかし「想定される時間」というものはあるのでしょうか。射精までの時間なのか、女性が男性に対して求める時間なのか、更に自分では早いと思っていても、女性が満足できていれば早漏にはあたらないのか。固くなっていないことが一目でわかるEDに比べると、はっきりと認識されているとは言えません。
男女お互いに理想的な挿入時間のイメージがあります。人によってさまざまで、ほんの数分から数十分まで幅広いようです。現在のところ一般的には、国際性機能学会(ISSM)で発表されている次のような定義が共通認識とされています。
早漏の定義(ISSMによる)
・射精を遅らせるためのコントロールができない、しづらい。
・早漏に対するストレスで精神的負担を感じ、性交渉を避けることがある。
早漏の原因とその解決
早漏の原因は大きく敏感性、衰弱性、心因性の3つに分けられます。これら3つの内の1つ、もしくは複数組み合わさることが早漏の原因になります。*EDの3大原因はこちら
過敏性早漏
過敏性早漏は、性的経験に乏しく興奮や緊張を抱きやすい、仮性包茎で普段からあまり刺激にさらされていない、など性的刺激に対して過敏な状態が原因になります。性欲、勃起力ともに強い若年層に起こりやすいタイプです。
! 解決法
触れられたときの感覚が敏感すぎると自覚が出来ている方には、その刺激が伝わりにくくさせる外用薬がすすめられます。トノス(この頁)をお試しください。
心因性早漏
過去に思いがけず早く射精してしまった、早いことを悪く言われた、などネガティブな経験が心に残り、次の機会があってもまた失敗してしまうのではないかいう焦りが交感神経を活発にさせます。この状態は心身の興奮を引き起こすので、射精を早めてしまう結果になることがあります。
! 解決法
接触に対して特に過敏ということはないが、性行為とくに射精のタイミングに不安が残ると感じる方には、SSRIという種類の内用薬を処方することがあります。また可能であればパートナーに事前に伝えておくと、過度な不安が和らぐことで早漏に良い効果が現れることがあります。
SSRIによる早漏治療とは
射精に関係する神経伝達物質には、興奮とそれに伴う射精をもたらすノルアドレナリンと、ノルアドレナリンの働き即ち興奮と射精を抑えるセロトニンがあります。SSRIは一度放出されたセロトニンが細胞内に再び取り込まれるのを阻害してセロトニン濃度を保つ作用の頭文字をとった名を持つ薬です。体内のセロトニン濃度が下がるのを防ぐことで、射精に達するのを遅らせることが期待できます。本来はうつ病などの治療に用いられる薬ですが、早漏治療にも目的外処方されることがあります。
衰弱性早漏
加齢や運動不足によって男性ホルモンの分泌が減り、射精をコントロールする部位の骨盤底筋が弱まることが原因です。これらの筋肉とは、陰茎脚を圧迫することで、勃起状態を持続させる坐骨海綿体筋、勃起して海綿体に流入した血液量を維持させる、静脈への血管を締める恥骨尾骨筋と球海綿体筋です。
! 解決法
骨盤底筋は骨盤の底にあるインナーマッスルで、勃起の維持のほかに、消化器を支えて排尿もコントロールしています。早漏のほかに尿もれなどの原因にもなります。骨盤底筋が弱らせないことで、この原因を取り除くのがケーゲル体操です。この名前は発案した医師の名前からきています。男女問わず、射精や排尿のトラブルを改善させる方法として日本の医療機関でも早くから取り入れられている方法です。意識をしない限り、普段は鍛えない体の部分です。ホルモンバラスの乱れはこの筋肉群の筋力低下をもたらすことが知られているので、これに追い越されないよう試してみましょう。億劫でも試してみるのに悪いことはありません。
- 骨盤底筋の感覚をつかむ。排尿時に肛門と陰茎の下部をギュッと締めると尿が止まります。これが骨盤底筋群が収縮した感触です。
- 仰向けで少し開脚し息を吸いながら肛門・陰茎を上に向かわせるように腰を浮かせてください。
- この時、肛門・陰茎部分を5秒間ギュッと締め、その後5秒間緩めます。(脚やお尻ではなく、骨盤底筋を意識して下さい)。
- その後腰を下ろし、1日5セット繰り返します。慣れてくれば5秒の部分を伸ばせばより効果が高くなります。
ケーゲル体操の実践
EDと男性更年期障害にも
トノスは塗った場所だけに効く麻痺剤と天然型のテストステロン(男性ホルモン)の両方を配合した医薬品です。麻痺剤とは別の男性ホルモンの作用として、ホルモンの分泌不足による精力減退、勃起力減退、男子更年期障害などの改善に効果も期待できます。
ED薬服用による早漏への効果
早漏には個人差はありますが、バイアグラなどのED治療薬の服用も有効とされています。ED治療薬はよりしっかりとした勃起が成立しますから接触による刺激にも強くなります。また、薬を飲んでいることで自信がつき、刺激に対しての過敏さの解消が期待できます。
ED薬の処方 |
女性の「不感症」「性交痛」には
男女ともに量の差はあっても、男性ホルモン、女性ホルモンの両方が体内に存在します。男性は主に男性ホルモンのゆるやかな減少に伴って諸症状が起こります。対して女性は女性ホルモンが閉経や激しいストレスなどによって急激に減少することで、ほてりや発汗といった代表的な更年期症状のほかに「不感症」「性交痛」として泌尿器に不調があらわれることがあります。これらの症状に女性ホルモンが経皮で補充される軟膏・クリームが、女性本人に処方できます。
女性ホルモン塗布軟膏 ヒメロス |
女性ホルモン塗布クリーム バストミン |
お互いの性的QOLを高めるために
男女それぞれの性的満足度に関する調査は、雑誌や性玩具メーカーなどから泌尿器科の学会までさまざまな機関で行われています。調査の対象が主観的なものなので一概には言えませんが、射精に至るまでの理想の時間については、いずれの場合も数分のずれがあるようです。このすれ違いはたとえ小さくても、解消されればお互いの満足度、ひいては性的QOL(生活の質)を高めることに間違いありません。
トノス使用上の注意
使用してはいけない人
・トノスの成分に対しアレルギー症状を起こしたことがある
・パッチテストで異常があった(使用前に薬剤を内股などの皮膚のうすい所にすり込んで、翌日中に薬疹、発赤、かゆみ、かぶれ、はれなどの症状が現れた)
・アンドロゲン依存性腫瘍(前立腺腫瘍、乳腫瘍など)及びその疑いがある
・睡眠時無呼吸症候群がある
・排尿困難を伴う前立腺肥大がある
・前立腺検査で前立腺特異抗原(PSA)の値が2.0ng/mL 以上の人 (医師の判断に従うこと) *この薬の有効成分(テストステロン)は前立腺腫瘍を進行させるおそれがあります。
a50歳以上の男性は前立腺腫瘍の罹患率が高まるため、トノスのご使用前に前立腺検査を受ける必要があります。
b継続的に使用する場合は定期的な検査を受ける必要があります。
c検査の結果、異常があった場合には直ちにトノスの使用を中止して、医師に相談が必要です。
・女性
・小児(15歳未満)
使用してはいけない部位
・目や目の周囲、粘膜(口腔、鼻孔等)
・陰茎部の先端(尿道口)
・外傷、炎症、湿疹、ただれ、化膿などのある部位
トノス使用中に併用できない薬
男性ホルモンを含んだ医薬品
使用時の注意
・使用後は石鹸とぬるま湯で手を十分に洗うこと。
・使用者以外の人に付着させないように注意する。付着した場合は直ちに洗い流しててもらう。
使用前に医師に相談する必要のある事項
・他の疾患で医師の治療を受けている
・前立腺肥大ではあるが、排尿困難を伴わない
・薬や化粧品によりアレルギー症状(発疹・発赤、かゆみ、かぶれ、はれ、水疱など)を起こしたことがある人
・使用予定者本人または家族にアレルギー体質がある
・重度の心臓病、腎臓病、肝臓病、高血圧またはその既往歴がある
使用後に医師へ相談する必要のある事項
・皮膚に発疹・発赤、かゆみ、かぶれ、はれ、水疱、にきびなどが現れた場合
・1ヶ月程度使用しても症状の改善がみられない場合
・誤った使い方をしてしまった場合
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新宿ウエストクリニック院長
安心の医師略歴・著書、メディア履歴臨床経験豊富な当院医師の論文
Dr. 入江
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