フィナステリドを服用している男性が妊婦・授乳婦と同居、または身近にいる場合

フィナステリド(プロペシアなど)を服用している男性が妊婦・授乳婦と同居、または身近にいる場合には、次のような安全対策を取ることで十分にリスクを回避できます。


前提:なぜ注意が必要なのか

  • フィナステリドは、妊婦が服用または皮膚から吸収することで胎児(特に男児)の外性器発育に影響を及ぼす可能性があります。
  • ただし、このリスクは「女性本人が薬を直接摂取・吸収した場合」に限られ、服用中の男性からの二次的な影響は極めて小さいとされています。

同居・接触時の安全対策

① 錠剤を割らない・砕かない・粉にしない

  • 最も重要な点。
  • 錠剤のコーティングは、成分が外に漏れ出ないよう設計されています。
  • コーティングされた状態なら、手で触れても吸収されません。
  • ただし、割ったり砕いた錠剤を触れると皮膚から吸収されるおそれがあるため注意。

→ 妊婦や授乳婦が割れた錠剤や粉に触れないように保管してください。


② 保管場所に注意

  • 小児や妊婦の手の届かない、密閉容器・高い場所・個人の引き出しなどで保管。
  • 錠剤が湿気を吸いやすいため、元のPTPシートから出さないのが基本です。

③ 錠剤を触った手で妊婦や授乳婦に触れない

  • 通常の錠剤を手で触るだけで皮膚吸収はほぼありませんが、念のため服用後は手を洗うのが望ましいです。

④ 性的接触(精液を介した影響)

  • フィナステリド服用中の男性の精液中に微量のフィナステリドが検出されることがあります。
  • ただし、その量は極めて少なく、胎児に影響を及ぼすほどではないと報告されています(ヒト臨床試験において安全域内)。
  • それでも念のため、妊娠中の性行為ではコンドームを使用することが推奨される場合があります(特に妊娠初期)。

⑤ 授乳婦への影響

  • フィナステリドが母乳中に移行する可能性は不明ですが、経皮吸収の危険性があるため、授乳婦も薬剤や割れた錠剤には触れないように注意が必要です。

安全性のまとめ表

状況 リスクレベル 対応策
妊婦が服用 高リスク 絶対禁止
妊婦が割れた錠剤に触れる 中リスク 接触禁止・手袋使用
妊婦がコーティングされた錠剤に触れる ほぼ安全 接触を避けるに越したことはない
男性服用者の精液経由 ほぼ安全(微量) 念のためコンドーム使用可
授乳婦が錠剤に触れる  中リスク 接触を避ける
同居(空気・接触) 問題なし 通常生活で支障なし

まとめ

  • 男性が服用していても、錠剤の扱い方に注意すれば同居や接触は安全です。
  • リスクは「妊婦が直接触れる・摂取する」ことに限定されます。
  • 保管・服用後の手洗い・錠剤を割らないことを守れば問題ありません。