同じ「プロペシア(Propecia)」という名前でも、国内承認品(日本正規品)と海外製(輸入品)では、製造ルート・規格・品質保証体制・流通経路などに明確な違いがあります。
国内承認プロペシア(日本正規品)
概要
- 販売名:プロペシア錠(0.2mg/1mg)
- 製造販売元:MSD株式会社(旧:万有製薬、日本法人)
- 承認年:2005年12月(厚生労働省承認)
- 有効成分:フィナステリド(Finasteride)
- 効能・効果:男性型脱毛症(AGA)の進行遅延
特徴
| 項目 |
内容 |
| 承認・品質 |
厚生労働省の承認を受けた製剤。国内GMP(医薬品製造管理基準)準拠。 |
| 安全性データ |
日本人男性を対象とした臨床試験データに基づく用法・用量設定。 |
| 流通経路 |
正規医薬品流通(医療機関・薬局経由)のみ。個人輸入は禁止。 |
| パッケージ |
日本語表記(「プロペシア錠1mg MSD」など)でPTPシートに刻印あり。 |
| 副作用対応 |
医療機関・メーカーによる安全性情報の追跡・報告が可能。 |
海外製プロペシア(輸入品)
概要
- 製造元:Merck & Co., Inc.(米国MSDの本社)または各国MSD系列会社
- 主な販売国:アメリカ、韓国、タイ、インドなど
- 有効成分:フィナステリド1mg(同一)
特徴
| 項目 |
内容 |
| 承認機関 |
各国の規制当局(例:FDA, EMA, TGAなど)で承認。日本の承認外。 |
| 品質・製造 |
国ごとにGMP基準は異なる。米国・欧州製は高水準だが、東南アジア製は差あり。 |
| 流通経路 |
個人輸入業者やオンライン薬局を通じて入手(医師の診断を介さないケースが多い)。 |
| リスク |
偽造薬混入リスク、成分量のばらつき、保管状態不良による劣化の可能性。 |
| サポート体制 |
医薬品副作用被害救済制度の対象外。メーカー保証も受けられない。 |
国内承認品と輸入品の比較表
| 比較項目 |
国内承認プロペシア |
海外製プロペシア |
| 承認機関 |
厚生労働省 |
各国の規制当局(FDA, EMAなど) |
| 医療機関処方 |
必須(医師診断) |
不要(自己輸入可能) |
| 成分 |
フィナステリド(同一) |
フィナステリド(同一) |
| 含有量・規格 |
0.2mg/1mg(日本人用) |
主に1mg(海外仕様) |
| 品質保証 |
MSD日本法人 |
各国製造拠点に依存 |
| 副作用救済制度 |
対象(国内承認薬のみ) |
対象外 |
| 偽造リスク |
ほぼなし |
高い(特にネット通販) |
| 医師によるフォロー |
あり |
なし |
医療的・倫理的観点からのまとめ
- 同成分であっても、承認薬と未承認薬は「法的に別の医薬品」です。
- 日本国内では「医師の処方によりMSD正規品を使用する」ことが唯一、安全かつ合法な方法です。
- 海外製・個人輸入プロペシアの服用は、医師の監督なしに行うと、副作用(性機能障害・肝機能異常・うつ症状など)発生時に医療的・法的サポートを受けにくいリスクがあります。
補足:見分け方のポイント
- 正規品(国内承認)
- 外箱に「MSD株式会社」「製造販売元:MSD株式会社」表記
- 錠剤に「MSD」と「プロペシア1」刻印
- 偽造・海外流通品
- 刻印が異なる/文字フォントが不自然
- ロット番号・有効期限の記載なし
- 箱やシートに英語表記のみ