海外製のシルデナフィルは未承認薬か、無承認無許可医薬品か?

海外製のシルデナフィル(例:インド製、中国製など)は、日本国内で「未承認薬」または「無承認無許可医薬品」に該当する場合があります。以下に違いと分類の考え方を解説します。


■ 定義の整理

区分 定義
未承認薬(未承認医薬品) 日本で医薬品として承認されていないもの。ただし、厚労省が承認審査を受ける機会がある薬品。
無承認無許可医薬品 日本での製造・販売の許可も受けておらず、審査の過程にもない薬品。輸入・広告・販売は原則禁止。

■ 海外製シルデナフィルの扱い

ケース 扱い 解説
海外製(例:インド製)ジェネリック 無承認無許可医薬品 日本で製造販売の承認を受けておらず、厚労省の承認審査もない。販売・広告・診療目的の使用は違法の恐れ。
海外から正規ルートで医師が個人輸入 *1 医師の裁量での使用は可 医師による治療目的の個人輸入は認められる。患者個人の輸入も原則自己責任。
日本で承認された製薬会社の先発品・後発品 承認薬 ファイザー製バイアグラや、あすか製薬、東和薬品などの後発薬は厚労省に承認された医薬品。

■ 注意点

  • 海外製シルデナフィルを日本国内で販売・広告する行為は、「無承認無許可医薬品の広告・販売」に該当し、薬機法違反となる可能性があります。
  • 医療機関が「バイアグラ」と称して実際にはインド製などを処方していた場合、景品表示法薬機法医師法違反に問われることがあります。

■結論

 海外製シルデナフィルは、原則として「無承認無許可医薬品」に該当します。

※解説

  • 国内に同一成分・効能の承認薬が存在している場合、それ以外の輸入薬は「未承認薬」とは呼ばず、「無承認無許可医薬品」として扱うのが薬機法運用上の基本です。

  • 「未承認薬」は、国内に代替手段がない新薬などに対して使われる用語で、規制当局の管理下で「使用検討・審査対象」となることを前提とします。

  • 診療・広告・販売の方法によっては法律違反になるため、医療機関も患者も十分な注意が必要です。
  • *1 海外製シルデナフィルが未承認薬ではなく、無承認無許可医薬品だとすると、日本で流通している海外製シルデナフィルがどのようなルートで輸入されているかは確認中です。

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