抗真菌薬(アゾール系)

「抗真菌薬(アゾール系)」について整理します。高血圧やED薬との併用でも注意される薬剤群です。


1. アゾール系抗真菌薬とは

  • 真菌(カビや酵母菌)の 細胞膜合成を阻害 する薬
  • 細胞膜の主要成分 エルゴステロール の合成を阻害 → 真菌の増殖を止める
  • 内服薬・外用薬どちらも存在

2. 主な薬剤

薬剤名 用途 特徴
フルコナゾール カンジダ症、真菌性髄膜炎 経口・静注、CYP3A4阻害作用あり
イトラコナゾール 真菌症全般 強いCYP3A4阻害作用
ケトコナゾール 真菌症、皮膚感染 強いCYP3A4阻害、肝障害注意
ボリコナゾール 深在性真菌症 CYP3A4阻害、中枢神経感染症にも使用
ポサコナゾール 免疫抑制患者の予防・治療 強力CYP3A4阻害、併用薬注意

3. 臨床上の特徴・注意点

  1. CYP3A4阻害作用
    • アゾール系は 中等度~強力のCYP3A4阻害薬 が多い
    • ED治療薬(シルデナフィルなど)やカルシウム拮抗薬、スタチンなどとの併用注意
    • 血中濃度上昇 → 副作用リスク増
  2. QT延長リスク
    • 一部のアゾール系(イトラコナゾール、ボリコナゾール、ケトコナゾール)は QT延長 の可能性あり
    • 他のQT延長薬との併用は要注意
  3. 肝障害の可能性
    • 長期投与や高用量投与で肝機能障害の報告あり

4. まとめ

  • アゾール系抗真菌薬は 真菌の細胞膜を作れなくする薬
  • CYP3A4阻害薬 としての作用が強いため、併用薬の血中濃度上昇に注意
  • 一部薬は QT延長リスク もある