シルデナフィルの禁忌における重度の肝機能障害のある方

シルデナフィルの禁忌における「重度の肝機能障害のある方」について詳しく解説します。


■ 背景:シルデナフィルと肝臓

  • 代謝経路
    • シルデナフィルは主に 肝臓のCYP3A4 で代謝される
    • 腎排泄は少なく、血中濃度の調整は肝機能に依存
  • 影響
    • 肝機能が低下すると血中濃度が上昇 → 薬理作用が強くなる
    • 血圧低下や頭痛、顔面紅潮、めまいなど副作用リスク増加

■ 「重度の肝機能障害」とは

  • 基準
    • Child-Pugh分類で C度(重度)
    • 肝硬変、肝不全、劇症肝炎など
  • 症状例
    • 黄疸、腹水、肝性脳症、出血傾向、意識障害
  • 血液検査
    • AST/ALTの著明上昇、ビリルビン高値、アルブミン低下、PT延長

■ 臨床上のリスク

リスク 内容
薬物動態異常 シルデナフィルの代謝低下 → 血中濃度上昇
血圧低下・めまい・失神 血管拡張作用が強く出やすい
肝毒性増悪の可能性 まれに肝機能障害を悪化させることがある
他薬との相互作用リスク増加 肝代謝薬併用時、予期せぬ薬物濃度変動

■ 臨床上の対応

  1. 重度肝障害患者には投与不可
    • 血中濃度が大幅に上昇するため、致死的リスクも考えられる
  2. 中等度肝障害(Child-Pugh B)では慎重投与
    • 低用量から開始、血圧・症状モニタリング
  3. 肝機能悪化時は中止
    • 黄疸やPT延長、腹水増加などが出た場合は投与中止

■ なぜ「併用禁忌」に分類されるのか?

  • 血中濃度上昇による副作用が重篤化する可能性が高く、安全性を保証できないため 絶対禁忌 に分類される
  • 他薬や肝代謝機能に依存するため、代謝低下リスクが非常に高い

■ まとめ(最重要ポイント)

  1. 「重度の肝機能障害」とは Child-Pugh Cの肝硬変・肝不全など
  2. シルデナフィルは肝代謝薬 → 血中濃度上昇、作用増強
  3. 主なリスク:
    • 血圧低下、めまい、失神
    • 肝毒性増悪、他薬の相互作用増加
  4. 安全性が保証できないため 投与絶対禁止(禁忌)