バイアグラの併用注意薬のハイトラシンとは
バイアグラ（シルデナフィル）と ハイトラシン（一般名：テラゾシン） の併用も、血圧低下のリスクがあるため「併用注意薬」 に分類されます。
ハイトラシンとは
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 一般名 | テラゾシン（Terazosin） |
| 薬効分類 | α₁受容体遮断薬（α₁A/B非選択的） |
| 主な効能 | 前立腺肥大症による排尿障害の改善、高血圧症 |
| 特徴 | α₁A/B受容体に作用 → 前立腺・尿道の筋を緩めつつ、血管拡張作用も強め |
作用機序
テラゾシン（ハイトラシン）は、血管や前立腺・尿道にある α₁受容体を遮断 します。
- 尿道や前立腺の筋肉を緩め → 排尿がスムーズになる
- 血管の平滑筋も弛緩 → 血圧低下作用が比較的強い
バイアグラとの併用注意理由
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| バイアグラの作用 | PDE5阻害 → 血管平滑筋弛緩 → 血圧低下 |
| ハイトラシンの作用 | α₁遮断 → 血管拡張 → 血圧低下 |
| 併用時のリスク | 血圧低下作用が相加 → 立ちくらみ・めまい・失神 の危険性が高まる |
| 症状 | 起立性低血圧、動悸、ふらつき、転倒のリスク |
注意が必要な人
- 高齢者
- 低血圧傾向の方
- 他の降圧薬を使用している方
- バイアグラやハイトラシンの初回使用者
医師が行う調整例
- 服用時間をずらす（例：ハイトラシンを朝、バイアグラを夜）
- 少量から開始（バイアグラ25mgなど）
- 初回は座位または臥位で服用
- 血圧の変化を観察
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 薬名 | ハイトラシン（テラゾシン） |
| 薬効分類 | α₁受容体遮断薬 |
| 主な効能 | 前立腺肥大症による排尿障害、高血圧 |
| バイアグラとの関係 | 血圧低下作用が相加 → 注意が必要 |
| 注意点 | 服用時間調整・少量開始・医師管理下で使用 |
補足：
これまでのα₁遮断薬との血圧低下リスク比較表に加えると：
| 薬剤名 | 一般名 | α₁受容体選択性 | 血圧低下作用 | バイアグラ併用注意度 |
|---|---|---|---|---|
| ミニプレス | プラゾシン | 非選択的 | 強 | ★★★★★ |
| カルデナリン | ドキサゾシン | α₁A/B選択的 | 中 | ★★★★☆ |
| ハルナール | タムスロシン | α₁A選択的 | 弱 | ★★☆☆☆ |
| アビショット | ナフトピジル | α₁D選択的 | 中 | ★★★☆☆ |
| アデタントール | ウラピジル | 非選択的＋中枢作用 | 中～高 | ★★★★☆ |
| ユリーフ | シロドシン | α₁A選択的 | 低 | ★★☆☆☆ |
| ハイトラシン | テラゾシン | α₁A/B非選択的 | 中～高 | ★★★★☆ |
➡ ハイトラシンは血圧低下リスクが比較的高く、バイアグラ併用には注意が必要 です。
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新宿ウエストクリニック院長
安心の医師略歴・著書、メディア履歴臨床経験豊富な当院医師の論文
Dr. 入江
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