中等度CYP3A4阻害薬
「中等度CYP3A4阻害薬」の薬理作用と臨床上の意味をわかりやすくまとめます。
1. CYP3A4とは
- CYP3A4 は肝臓や小腸に存在する酵素で、薬物を代謝する主要経路の1つ
- この酵素で代謝される薬は多く、作用や血中濃度に影響が出やすい
2. CYP3A4阻害薬とは
- CYP3A4の働きを弱める薬のこと
- CYP3A4で代謝される薬の血中濃度が上がりやすくなる
→ 副作用リスクが増加する可能性
3. 中等度(moderate)阻害薬の意味
- CYP3A4の代謝活性を 50~80%程度低下させる薬
- 強力な阻害薬(strong)は80%以上低下
- 弱い阻害薬(weak)は20~50%低下
4. 代表的な中等度CYP3A4阻害薬
| 薬剤例 | 分類 | 備考 |
|---|---|---|
| エリスロマイシン | マクロライド系抗生物質 | 抗菌薬 |
| フルコナゾール | 抗真菌薬 | しばしば併用注意 |
| ダルナビル | HIVプロテアーゼ阻害薬 | 抗ウイルス薬 |
| アミオダロン | 抗不整脈薬 | 長期投与で影響大 |
| バルサルタン(高用量併用注意) | ARBの一部 | 特定薬で影響あり |
注意:薬によって阻害作用の強さが微妙に変わるため、添付文書や専門書で確認が必須
5. 臨床上の意味
- 中等度阻害薬とCYP3A4代謝薬を併用すると、血中濃度が1.5〜2倍程度上昇することがある
- 結果として副作用リスクが上がるので、用量調整や薬の変更が必要になることがある
まとめ
- 「中等度CYP3A4阻害薬」は、CYP3A4で代謝される薬の血中濃度を中程度に上げる薬
- 併用薬の副作用や安全性に注意が必要
- 強弱の分類は「血中濃度上昇の程度」で判断される





