性欲があるのにEDになる理由

「性欲はあるのにEDになる」のは、医学的にとてもよくある現象です。
結論から言うと――

性欲(やりたい)と勃起(できる)は、別の回路で動いている

からです。原因を体系的に整理します。


① まず全体像(重要)

性欲(脳・ホルモン)
   ↓
性的興奮(脳)
   ↓
自律神経(副交感神経)
   ↓
陰茎血管拡張(NO → cGMP)
   ↓
勃起

どこか1つでも詰まるとEDになります
性欲は「入口」、勃起は「物理現象」


② よくある5大原因(性欲ありED)

① 血管の問題(最頻)

動脈硬化・血流低下

  • 陰茎動脈は心臓の1/3の太さ
    → 最初に詰まりやすい
  • 糖尿病・高血圧・喫煙・脂質異常

特徴

  • 朝勃ち減少
  • PDE5阻害薬が効きにくい

② 神経の問題

自律神経の切り替え不全

  • 交感神経優位(緊張・不安・疲労)
  • 副交感神経が入らない

原因

  • 仕事ストレス
  • 睡眠不足
  • 過剰カフェイン

③ 心因性(パフォーマンス不安)

  • 「失敗したらどうしよう」
  • 過去の中折れ体験

特徴

  • 一人では勃起する
  • 朝勃ちはある
  • 本番のみダメ

性欲はむしろ強い


④ 薬剤性ED(非常に多い)

薬剤 影響
抗うつ薬(SSRI) 性欲↓・勃起↓
α遮断薬 血圧低下
降圧薬(β遮断) 神経抑制
AGA治療薬 性欲影響は個人差

※ 性欲は残るケースが多い


⑤ ホルモンの「質」の問題

  • テストステロン値は正常
  • しかし
    • 睡眠不足
    • 肥満
    • 炎症
      NO産生低下

結果

  • やる気はある
  • 体が反応しない

③ 「性欲ありED」の典型パターン

状況 示唆
朝勃ちあり 心因性
朝勃ちなし 血管・神経
オナニーOK 心因性
薬で改善 血管系
薬が効かない 神経・ホルモン

④ なぜPDE5阻害薬が効かないことがある?

PDE5阻害薬はNOが出ている前提

  • ストレス
  • 睡眠不足
  • 神経遮断

→ NOが出ない
薬の土台がない


⑤ 重要な誤解

X 性欲がある=勃起できる
X ED=心の問題

O EDは全身疾患のサイン
O 心因+器質が混在することが多い


⑥ チェックリスト

  • 朝勃ちはあるか
  • 一人では可能か
  • 睡眠時間
  • 服薬歴(過去含む)
  • 糖尿病・喫煙歴

⑦ 改善戦略

  1. 睡眠・ストレス是正
  2. 血流改善(運動・禁煙)
  3. 薬剤調整
  4. PDE5阻害薬の正しい使い方
  5. 心理的介入(CBT)