カフェストール・カウェオールとは

カフェストール(Cafestol)とカウェオール(Kahweol)は、コーヒーに含まれるジテルペン(diterpene)という脂溶性の天然化合物です。主にコーヒーオイルに含まれ、コーヒーの健康効果研究でよく取り上げられる成分です。


1. 基本概要

コーヒー豆
   |
   v
コーヒーオイル
   |
   +-----------+
   |           |
   v           v
カフェストール   カウェオール
(diterpene)     (diterpene)

特徴

  • 脂溶性成分
  • ペーパーフィルターで多く除去される
  • 抽出方法で含有量が大きく変わる

2. 主な生理作用

① 抗炎症作用

炎症を引き起こす分子(NF-κBなど)を抑制する可能性があります。

慢性炎症
   ↓
NF-κB活性
   ↓
炎症性サイトカイン増加
   ↓
カフェストール / カウェオール
   ↓
NF-κB抑制
   ↓
炎症低下

この作用は

  • 神経炎症
  • 動脈硬化
  • 代謝炎症

に関係すると考えられています。


② 抗酸化作用

細胞を傷つける活性酸素を減らす働きがあります。

活性酸素
   ↓
細胞ダメージ
   ↓
カフェストール / カウェオール
   ↓
抗酸化酵素活性 ↑
   ↓
細胞保護

③ 解毒酵素の誘導

肝臓の解毒酵素(Phase II enzyme)を活性化する可能性があります。

カフェストール
   ↓
解毒酵素誘導
   ↓
発がん物質代謝促進

そのため

  • 肝臓保護
  • 抗がん研究

でも注目されています。


④ 神経保護作用

動物研究では

炎症 ↓
酸化ストレス ↓
↓
神経細胞保護
↓
認知機能改善

という可能性が示唆されています。


3. 重要な注意点(コレステロール)

カフェストールは

LDLコレステロールを上昇させる作用

があります。

メカニズム

カフェストール
   ↓
胆汁酸合成抑制
   ↓
コレステロール排泄低下
   ↓
血中LDL上昇

そのため過剰摂取は注意が必要です。


4. 抽出方法による含有量

コーヒーの淹れ方で大きく変わります。

抽出方法 含有量
フレンチプレス 多い
トルココーヒー 非常に多い
エスプレッソ 中程度
ペーパードリップ 少ない
インスタント ほぼ無し

理由

ペーパーフィルター
↓
コーヒーオイル捕捉
↓
ジテルペン除去

5. コーヒー健康研究での位置づけ

コーヒーの主要機能成分は大きく4系統あります。

コーヒー機能成分

ポリフェノール
   ↓
クロロゲン酸

アルカロイド
   ↓
カフェイン

ジテルペン
   ↓
カフェストール
カウェオール

メラノイジン
   ↓
焙煎生成物

それぞれが

  • 認知症
  • 糖尿病
  • 心血管疾患

の研究対象です。


6. 面白い研究テーマ

最近は

クロロゲン酸
+
カフェストール
+
カウェオール

相互作用も研究されています。

抗酸化
+
抗炎症
+
神経保護

という複合効果です。

 

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