なぜ低用量タダラフィルを毎日服用するのか?

新宿ウエストクリニック

なぜ低用量タダラフィルを毎日服用するのか?

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デイリータダラフィル徹底解説

なぜ低用量タダラフィルを毎日服用するのか?PDE5阻害作用の仕組みを解説

デイリータダラフィルとは、タダラフィル2.5mgまたは5mgの低用量を、1日1回継続して服用するED治療法です。

性行為の前だけに服用する必要時投与とは異なり、毎日ほぼ同じ時間帯に服用することで、体内のタダラフィル濃度を一定の範囲に保ち、性的刺激があったときの勃起反応を補助しやすい状態を維持します。

ただし、毎日服用していれば常に勃起するわけではありません。タダラフィルは性欲を高める薬でも、性的刺激なしに勃起を起こす薬でもありません。

勃起はどのように起こる?

性的刺激を受けると、陰茎の神経や血管内皮から一酸化窒素、いわゆるNOが放出されます。

NOは細胞内の酵素を活性化し、cGMPという物質を増加させます。cGMPが増えると陰茎海綿体や陰茎動脈の平滑筋が緩み、陰茎へ流れ込む血液の量が増加します。

流入した血液が陰茎内に保持されることで、勃起が成立し、維持されます。

勃起反応の流れは、次のように整理できます。

性的刺激
→ NOの放出
→ cGMPの増加
→ 陰茎海綿体の平滑筋が緩む
→ 陰茎への血流が増える
→ 勃起が起こる

PDE5とは?

PDE5は、「ホスホジエステラーゼ5」と呼ばれる酵素です。

PDE5には、勃起に関係するcGMPを分解する働きがあります。性的刺激によってcGMPが増えても、PDE5によって分解されると、平滑筋の弛緩作用が弱まり、陰茎への血流も減少します。

これは勃起を終了させるために必要な生理的な仕組みですが、EDの患者では、血管機能の低下などにより、十分な勃起反応が得られないことがあります。

タダラフィルはPDE5の働きを抑える

タダラフィルは、PDE5の働きを阻害する薬です。

PDE5によるcGMPの分解を抑えることで、性的刺激によって生じたcGMPの作用を維持しやすくします。その結果、陰茎海綿体の平滑筋が緩みやすくなり、陰茎への血流が増加して、勃起とその維持が補助されます。

タダラフィルが新たに性的興奮を作り出すのではありません。あくまで、性的刺激によって始まった生理的な勃起反応を補助する薬です。

なぜ毎日服用するのか

必要時投与では、性行為の予定に合わせて、通常は性行為前にタダラフィルを服用します。

デイリータダラフィルでは、少ない用量を毎日服用します。毎日の反復服用によって、血液中に一定量のタダラフィルが存在する状態を作り、性行為のたびに服用時刻を調整する負担を軽減することが目的です。

毎日服用する主な理由は、次のとおりです。

  • 性行為の直前に服用する必要を減らす
  • 性行為の予定を事前に決めにくい場合に対応する
  • 服薬と性行為が直接結びつく心理的負担を軽減する
  • 性的刺激があったときに反応しやすい状態を維持する
  • 必要時投与より自然なタイミングでの性行為を目指す

海外では、EDに対する連日投与として2.5mgを1日1回から開始し、効果と副作用への耐えやすさに応じて5mgへ増量する用法が設定されています。性行為の予定時刻には関係なく、毎日ほぼ同じ時刻に服用します。

低用量を毎日飲むと体内でどうなる?

タダラフィルは比較的長く体内に残る薬です。

1日1回服用すると、前日に服用した薬が完全に排出される前に、次の服用分が加わります。服用を繰り返すことで、体内へ入る薬の量と排出される量が釣り合い、血中濃度が一定の範囲に落ち着きます。

この状態を「定常状態」と呼びます。タダラフィルを1日1回反復投与した場合、一般に約5日以内で定常状態へ達するとされています。

ただし、血中濃度が安定することと、EDが治癒することは同じではありません。薬が体内に一定量存在し、性的刺激があったときの反応を補助しやすい状態になるという意味です。

毎日服用すると常に勃起する?

デイリータダラフィルを服用していても、常に勃起した状態になるわけではありません。

タダラフィルのPDE5阻害作用は、性的刺激によってNOが放出され、cGMPが作られたときに、その分解を抑えることで作用します。

性的刺激がなければ、勃起に必要な一連の反応が十分に始まらないため、タダラフィルを服用しているだけで自動的に勃起することは通常ありません。

したがって、デイリータダラフィルは次のような薬ではありません。

  • 性欲を高める薬
  • 催淫剤
  • 精力剤
  • 男性ホルモンを増やす薬
  • 性的刺激なしに勃起させる薬

必要時投与との作用の違いはある?

デイリータダラフィルと必要時投与では、有効成分もPDE5を阻害する仕組みも同じです。

異なるのは、主に用量と服用方法です。

比較項目 デイリータダラフィル 必要時投与
主な用量 2.5mgまたは5mg 国内では通常10mg、場合により20mg
服用頻度 毎日1回 性行為を予定するとき
服用時刻 毎日ほぼ同じ時間帯 性行為の約1時間前
目的 低用量の血中濃度を維持する 服用した日に必要な効果を得る
性的刺激 必要 必要

日本国内の医療用シアリスでは、EDに対して通常10mgを性行為の約1時間前に服用し、1日の投与は1回まで、次の服用まで24時間以上空ける必要時投与が承認されています。

毎日飲むとEDが根本的に治る?

デイリータダラフィルは、服用中の勃起反応を補助する治療です。

毎日服用することで、必ず血管が若返る、EDが完治する、服用を中止しても効果が残り続けると断定することはできません。

EDの背景には、次のような原因が関係することがあります。

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 脂質異常症
  • 動脈硬化
  • 喫煙
  • 肥満
  • 神経障害
  • 男性ホルモンの低下
  • 手術や放射線治療
  • 心理的な不安や緊張
  • 薬剤の影響

タダラフィルを服用するだけで基礎疾患そのものが治るわけではありません。ED治療と並行して、生活習慣や基礎疾患を評価することが大切です。

低用量なら副作用がない?

2.5mgまたは5mgは、必要時投与で用いられる10mg・20mgより少ない用量ですが、副作用が起こらないわけではありません。

タダラフィルには全身の血管を拡張する作用もあるため、次のような副作用が現れることがあります。

  • 頭痛
  • ほてり、顔の赤み
  • 消化不良
  • 鼻づまり
  • 動悸
  • めまい、立ちくらみ
  • 背部痛
  • 筋肉痛

低用量でも毎日服用するため、副作用が繰り返される場合があります。症状が続く場合は、用量の調整や治療方法の変更を医師が検討します。

硝酸剤と併用できない理由

ニトログリセリンなどの硝酸剤・NO供与剤も、NOとcGMPを介して血管を拡張します。

タダラフィルによってcGMPの分解が抑えられている状態で硝酸剤を使用すると、血管拡張作用が過度に強まり、危険な血圧低下を起こす可能性があります。

そのため、次のような薬との併用は禁止されています。

  • ニトログリセリン
  • 硝酸イソソルビド
  • 亜硝酸アミル
  • ニコランジル
  • その他の硝酸剤・NO供与剤

肺高血圧症治療薬のリオシグアトとの併用もできません。国内の医療用シアリス添付文書でも、硝酸剤・NO供与剤およびリオシグアトとの併用は禁忌とされています。

誰にでも適する治療ではない

デイリータダラフィルは、性行為の機会が比較的多い人や、服用タイミングを意識することが心理的負担になる人などで検討されます。

一方、次のような場合は、必要時投与のほうが適している可能性があります。

  • 性行為の頻度が少ない
  • 毎日の服薬管理が難しい
  • 毎日副作用が現れる
  • 低用量では十分な効果が得られない
  • 併用薬や基礎疾患により連日投与が適さない

治療法は患者の希望だけで決めるのではなく、EDの状態、心血管系疾患、血圧、腎機能・肝機能、併用薬などを医師が確認して判断します。

日本国内での位置づけ

海外では、EDに対する低用量タダラフィルの連日投与が承認されています。開始用量は2.5mgを1日1回とし、個別の効果と忍容性に応じて5mgへ増量できます。

一方、日本国内の医療用シアリスで承認されているED治療は、通常10mgまたは20mgを性行為前に服用する必要時投与です。国内では、EDに対して2.5mgまたは5mgを毎日服用する用法は承認されていません。

また、国内のタダラフィル錠2.5mg・5mgZAは、前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療薬です。これらの製剤をED目的で連日使用する場合は、その製品の承認効能と異なる使用になります。

そのため、国内でデイリータダラフィルを行う場合は、承認用法・効能との違い、代替となる必要時投与、期待される効果、副作用、費用などについて説明を受け、医師の管理下で使用することが前提です。

まとめ

低用量タダラフィルを毎日服用する目的は、少量のタダラフィルを体内に一定の範囲で維持し、性的刺激があったときの勃起反応を補助しやすくすることです。

タダラフィルは、cGMPを分解するPDE5の働きを阻害します。その結果、性的刺激によって生じたcGMPが作用しやすくなり、陰茎海綿体の平滑筋が緩んで、陰茎への血流が増加します。

ただし、毎日服用しても常に勃起するわけではなく、性欲を高める作用もありません。また、低用量だから副作用や相互作用がなくなるわけでもありません。

デイリータダラフィルを希望する場合は、心血管系の状態、血圧、腎機能・肝機能、併用薬などを医師が確認し、必要時投与との違いを理解したうえで、治療の適否と用量を個別に判断することが重要です。

※本記事は医薬品に関する一般的な情報です。デイリータダラフィルの開始、増量、減量、中止を自己判断で行わないでください。

デイリータダラフィル徹底解説

  1. デイリータダラフィルとは?低用量を毎日服用するED治療を解説
  2. デイリータダラフィルと必要時服用の違いとは?服用方法と特徴を比較
  3. デイリータダラフィルは2.5mgと5mgのどちらを使う?用量の考え方
  4. デイリータダラフィルはいつから効果が安定する?連日服用と血中濃度の関係
  5. デイリータダラフィルは毎日同じ時間に飲む?正しい服用方法と飲み忘れ時の注意
  6. なぜ低用量タダラフィルを毎日服用するのか?PDE5阻害作用の仕組みを解説
  7. 性行為のタイミングを気にしなくてよい?デイリータダラフィルの利点と適する人
  8. デイリータダラフィルと前立腺肥大症の関係は?EDと排尿症状を分けて解説
  9. デイリータダラフィルの副作用とは?頭痛・ほてり・消化不良・背部痛に注意
  10. デイリータダラフィルを服用できない人とは?硝酸薬・降圧薬・併用薬を確認

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