ED治療薬を使用する際に、効果を期待する時間に合わせて服用タイミングを調整したり、食事の時間を気にしたりして、不便さを感じたことはないでしょうか。デイリータダラフィルは、そのような煩わしさを軽減することを目的とした服用方法です。また、ED治療以外の作用についてもさまざまな研究が進められています。

低用量タダラフィルのデイリー服用とは
少量のタダラフィルを毎日継続して服用する方法は「デイリータダラフィル」と呼ばれています。性行為のタイミングに過度に左右されることなく、より自然な性生活につなげることを目的としたED治療の選択肢の一つです。
これまでのED治療薬の飲み方との違い
従来のED治療薬は、性行為の約1時間前に服用する「オンデマンド型」が一般的で、必要時のみ服用する頓服薬として用いられてきました。必要なタイミングに合わせて使用できる一方で、服用時間の調整や食事の影響を考慮しなければならない場合があります。
これに対してデイリータダラフィルは、毎日決まった時間に継続して服用する方法であり、性行為の都度服用する必要がない点が特徴です。また、服薬管理の負担が軽減されることで、性生活に対する心理的な余裕につながると感じる方もいます。
| 比較表 | ||
| デイリー 2.5と5mg | オンデマンド 10と20mg | |
| 服用方法 | 毎日決まった時間に | 行為の前(頓服) |
| 処方目的 | EDの改善ほか | EDへの対症療法 |
| 効果 | 継続で血中濃度維持 | 服用時に効果を期待 |
| タイミング | 服用の都度調整が不要 | 事前の服用が必要 |
| 副作用 | 比較的少ないとされる | 個人差がある |
低用量タダラフィルの服用方法
通常はタダラフィル2.5mg(または5mg)を1日1回、できるだけ同じ時間帯に服用します。服用開始後、数日から数週間の間に変化を実感する例が報告されており、その後1〜2か月程度で安定した状態に至ることがあります。
タダラフィルはED治療薬の中でも比較的食事の影響を受けにくいとされていますが、毎日同じ時間に服用することで血中濃度が安定しやすくなります。
タダラフィルの半減期は比較的長く、継続して服用することで体内濃度が一定の状態(定常状態)に近づきます。服用間隔が不規則になると濃度変動が大きくなるため、毎日の服用習慣を維持することが推奨されます。

低用量タダラフィルに期待する効果
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男性の性機能改善 |
| 勃起時の硬さに満足できない、あるいは朝の勃起(朝立ち)が以前より減ったと感じる場合に、性機能全般の改善が期待されています。 |
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テストステロン(男性ホルモン)について |
| 加齢や更年期に伴う体調変化を感じている方においては、テストステロン値の変化との関連が研究されています。一部では体調面への影響が報告されていますが、現時点では研究段階の知見であり、さらなる検討が続けられています。 |
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前立腺肥大症や排尿トラブル |
| タダラフィルは、有効成分として前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療にも使用されています。尿が出にくい、残尿感があるといった症状に対して処方される薬剤にも同じ成分が用いられています。 |
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血管内皮機能について |
| タダラフィルは血管の拡張に関与する作用を有しており、血管機能との関連についても研究が行われています。こうした作用は、EDに関わる血流維持にも関係していると考えられています。 |
副作用・注意点
以下に該当する方は禁忌、または慎重な判断が必要です。
・リオシグアトを使用中の方
・心血管系疾患があり性行為が推奨されない方
・狭心症、または最近心筋梗塞・脳梗塞・脳出血を発症した方
・重度の肝機能障害がある方
・重度の腎機能障害がある方
・網膜色素変性症の方
・タダラフィルに対する過敏症の既往がある方
処方時には、現在服用中の薬剤について必ず医師へお伝えください。
主な副作用
・顔のほてり
・鼻づまり
・消化不良、胃部不快感
・背部痛、筋肉痛
・めまい
タダラフィルは比較的副作用が少ない薬剤とされていますが、症状の現れ方には個人差があります。症状が強い場合や長く続く場合は医師へご相談ください。
低用量タダラフィルとして処方する薬剤
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当院で処方するタダラフィル(デイリータダラフィルとして) |
| タダラフィル2.5mg(シオエ製薬) | |
| 10錠入りシート×3 (30日分) |
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当院で処方するタダラフィル(デイリータダラフィルとして) |
| タダラフィル5mg(シオエ製薬) | |
| 10錠入りシート×3 (30日分) |
費用
| 初診料、再診料 | なし |
| 2.5mg 処方料金 | 4,000円 (税込)/1ヶ月分 |
| 5mg 処方料金 | 5,000円 (税込)/1ヶ月分 |
| *「1ヶ月分」は10錠入りシート×3です。 | |
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添付文書 |
*取扱い単位は「30錠」単位です。用量と期間については、医師の診察によって決定されます。診察料はかかりません。
日本で行われるデイリータダラフィル処方
国内での扱われ方
日本国内では、ED治療薬としてのタダラフィルは、添付文書上、性行為前に服用することを前提として承認されています。そのため、低用量を毎日継続して服用する方法は、現時点では適応外使用に該当します。
タダラフィルは有効成分名であり、同一成分を含む薬剤として、ED治療薬のシアリス、肺高血圧症治療薬のアドシルカ、前立腺肥大症治療薬のザルティアなどがあります。
また、継続投与という考え方自体は前立腺肥大症領域などでも用いられており、日本では医学的必要性や既存の知見を踏まえた上で、医師の判断により適応外使用が行われることがあります。
デイリータダラフィルの海外での扱われかたについて
Food and Drug Administration(米国食品医薬品局)では、タダラフィル2.5 mgまたは5 mgを1日1回継続投与し、定常血中濃度を利用してED治療を行うことを承認しています。また、European Association of Urology(欧州泌尿器科学会)では低用量タダラフィルを臨床的に有効な治療選択肢としてガイドラインに位置づけられています。

タイミングに縛られず、いつでも自然な性行為を取り戻す
当院では国内外のガイドラインや臨床研究を参考にしながら、患者様一人ひとりに対して期待できる効果や注意点を丁寧にご説明し、医師が適切と判断した場合に処方を行っています。
デイリータダラフィルは、必要時のみ服用する方法とは異なり、毎日少量を継続して服用することで、より自然な性生活を目指す治療法です。
従来のED治療とは別の選択肢の一つとして、継続服用による利便性を評価する声もあります。毎日の服用習慣を通じて、性行為のタイミングを過度に意識せずに過ごしたいと考える方にとって、一つの選択肢となる可能性があります。
よくある質問
Q. 低用量タダラフィルはいつ飲むべきですか?
A.毎日決まった時刻であればいつでもかまいません。自分が毎日続けやすい時間を決めておきましょう。タダラフィルは食事の影響を受けにくいですが、満腹のときの服用は避けましょう。起床時、帰宅後、就寝前、など決めておくと飲み忘れも防ぎやすくおすすめです。
Q. タダラフィルで血管や心臓に負担がかかりますか?
A.タダラフィルは血管を広げて血流をよくする薬です。PDE5阻害薬(ED治療薬の有効成分)は心血管リスクへの好影響の研究がされています。医師の指示通りに使用すれば心臓や血管へ過度な負担をかけません。
一方、主に循環器系の疾患を持つ方は使えない場合があります。処方時に、現在使用中の薬をもれなく報告して、服用の可否を医師と相談して下さい。
Q. 毎⽇飲んで体に負担はありますか?
A:ED治療薬のなかでももともと副作用が少ない成分ですが、それが軽度であれば、多くの⽅が⻑期的に服⽤できます。医師の指導のもとで継続使⽤することが⼤切です。
Q. 年齢が⾼くても使えますか?
A:心臓などの疾患がなければ特に年齢の制限はありません。前⽴腺肥⼤の症状に悩む⽅にも推奨されています。
Q. 性⾏為のない⽇も飲む必要がありますか?
A:デイリータダラフィルは毎日服用して血中濃度を一定に保つことで、安定した効果を期待する治療法です。性行為のない日も続けて飲むことが重要です。
Q. デイリータダラフィルは健康保険が適用できますか?
A.ED治療を目的として低用量タダラフィルを毎日飲み続ける服用方法は日本では承認されておらず、保険の対象外です。(治療目的が前立腺肥大であれば、保険適用されます)。
Q. デイリータダラフィルを継続中にバイアグラなど他のED治療薬の使用は可能か?
A.タダラフィルを含めたED治療薬は、基本的に作用機序が同じであるため、血管拡張作用がはたらきすぎると、血圧の下がり過ぎや頭痛、動悸といった副作用を引き起こすリスクがあります。
もしデイリータダラフィルだけで効果が不十分だと感じる場合は、医師に相談して使用方法の指示を受けて下さい。
Q. デイリータダラフィルで起こり得る副作用は?
A.デイリータダラフィルは低用量であるため、20mgなどの高用量に比べて副作用の発現率は低いですが、いくつか起こる可能性はあります。
このうち最もでやすいのは、血管が拡張することによって引き起こされる頭痛、顔のほてり、鼻づまり感などです。また、胃腸の筋肉が緩むことで胃もたれ感や、背中や腰の筋肉痛のような痛みが現れることもあります。
多くの場合は軽度で、体が慣れてくると自然に治まることがほとんどですが、どうしても痛みが辛い場合は医師とも相談のうえ、市販の鎮痛剤などを併用して症状を和らげることも可能です。
Q. 毎日の服用で、耐性や依存はおこらないか?
A.長期間同じ薬を飲み続るものですから、タダラフィルへの耐性や依存を心配されるかもしれません。しかし、タダラフィルをはじめとするPDE5阻害薬(ED治療薬)には依存性や耐性は認められていません。
むしろ、毎日服用することで血管内皮機能の改善が示唆されているため、勃起機能の維持・改善につながる可能性があります。
Q. 継続服用をやめると元に戻りますか?
A:完全にやめた場合、体内のタダラフィルは数日かけて完全に排出され薬の効果が失われます。
このため、EDの原因が加齢など身体的な原因が強かったEDの場合、これが再発する可能性が高いです。一方、プレッシャーなどが原因の心因性EDだった場合は、服用期間中についた自信で自然な勃起が可能になることもあり得ます。
Q. 食事と服用のタイミングは?
A. タダラフィルは、ED治療薬の中でも食事の影響を受けにくい薬剤ではありますが、より効果を得続けるためには満腹の状態を避け、血中濃度をより安定させるため、決まった時間に飲みつづけることをおすすめします。
Q. お酒は一緒に飲んでも大丈夫ですか?
A. 少量の飲酒で大きな問題が出ないことはありませんが、飲みすぎには注意が必要です。過度の飲酒はEDの原因となることがあります。
Q. 高用量のタダラフィル(シアリス)とどちらを選ぶべき?
A. 必要なときだけ使いたい方は、通常のタダラフィル(シアリス)が向いています。性行為や食事のタイミングに合わせて薬を飲むことが煩わしいと感じる方には、デイリータダラフィルが合うかもしれません。
どちらが適しているかは、性行為の頻度、服用の行為への負担の感じ方、ほかの病気があった場合の状態などによって異なります。
Q. デイリータダラフィルは血管内皮機能を改善しますか?
A. タダラフィルの継続使用に関する研究では、血管内皮機能の改善が報告されています。
血管内皮機能とは、血管をしなやかに拡張させるはたらきです。EDはこの機能がうまく働いていない状態が一因のため、タダラフィルが改善の一助になる可能性があります。
ただしタダラフィルは、血管内皮機能の低下の原因・結果となる動脈硬化、高血圧、糖尿病などを治療する薬ではありません。これらには必要に応じた治療が求められます。
Q. デイリータダラフィルで男性ホルモンは増えますかか?
A. タダラフィルは、男性ホルモンを補充する薬ではありません。しかし、PDE5阻害薬(シルデナフィル、タダラフィルなど)がテストステロン分泌を間接的にサポートする可能性は一部の小規模な研究で示唆されています。
これが起こる可能性として考えられているのは、陰茎の血流が改善し、 勃起反応が良好になることで、下垂体-精巣軸が刺激され、 テストステロン分泌がわずかに上がるというメカニズムですが、明確な増加効果は確立されていません。
Q. 前立腺症状や排尿トラブルにも効果は期待できますか?
A. タダラフィルの1日1回服用は、前立腺肥大症に伴う排尿障害の適応内の治療法として認められています。
そのため、EDだけでなく、尿の勢いが弱い、夜間頻尿、残尿感などが気になる方では、生活の質改善という点で相性がよい可能性があります。ただし、これらの症状が別のものに起因することもあるので、症状がある場合は泌尿器科での詳しい検査をおすすめします。
Q. オンライン診療でも処方できますか?
A. オンライン診療でも受取れます。医師の診察後、処方可能と判断された場合に、ご自宅ほか勤務先、クロネコヤマト営業所留め、で受け取れます。(コンビニ留めはできません)。







